なんとなくわかる高校化学

蒸気圧降下

【まとめ】蒸気圧降下とは液体の中に不揮発性の物質が溶かされることで蒸気圧が下がることです

ここでは蒸気圧降下という言葉について説明します。

蒸気圧降下とは何かというと言ってしまえば、液体に物質が溶けることでその液体の蒸気圧が下がることです。

蒸気圧曲線のページで説明したように、そもそも蒸気圧というのは液体が気体になろうとする力の強さのことであり、液体の温度によって蒸気圧の強さは異なります。


温度の違いによる蒸気圧の違い
(温度が高い方が多くの分子が蒸発する)

そして、蒸気圧が高いということは液体が気体になろうとする力の強さが強い、つまり、液体の表面から蒸発していく分子が多いということなのですが、ここに液体以外の物質が溶けることによって表面にいる液体の分子の数が減ります。(下図)
その結果、蒸発できる分子の数が減るため、蒸気圧が小さくなってしまう(降下する)のです。


物質が溶けると蒸発できる分子の数が減る(右)

一般的にこのように液体に溶かされる物質は蒸発しにくい物質が溶かされることが多く、そのように蒸発しにくい物質を不揮発性物質と呼びます

そして、不揮発性物質が溶かされた結果、下図のように液体の蒸気圧が下がります。

水の蒸気圧降下

またここで気をつけてもらいたいのが、液体に物質を溶かすと蒸気圧が下がると同時に沸点も上がっているということです(沸点上昇と呼びます)。

上図を見てもらうと物質を溶かしていない時(青線)は沸騰する1013hPaの蒸気圧になるのは100℃でしたが、物質を溶かした時(オレンジ線)は120℃で1013hPaになっています。

ここで書いている120℃というのはあくまでも例なのですが、液体に物質が溶けると蒸気圧が下がると同時に沸点も上がるということを理解してください。

※イメージとしては、液体に他の物質が溶かされることで、液体の中に不純物(ゴミ)が増えてしまい、液体が蒸発しにくくなり、高いエネルギー(温度)にしないと蒸発しなくなるという感じです。


どのくらい蒸気圧が下がるか、沸点が上がるかということは気にしなくても良いのですが、なぜ蒸気圧が下がるのかという理由は理解しておいてくださいね。


まとめると、蒸気圧降下とは液体の中に不揮発性の物質が溶かされることで蒸気圧が下がることです

読んでくれてありがとう!!