なんとなくわかる高校化学

融解熱、蒸発熱

【まとめ】物質が加熱された時の温度変化を示した図では状態変化が起こる時は温度が上がらず、融解熱、蒸発熱として吸収される

ここでは状態変化における熱の出入りというものを見ていきたいと思います。
というのも、状態変化における熱の変化を示すグラフというのはテストなどでよく聞かれるからです。

これまでのページで説明しましたが、物質に熱(エネルギー)を与えると、物質の温度は上がり、固体、液体、気体の順番に状態が変化します。

温度と分子運動の関係

そして、このように熱を加えて固体から液体、気体へと変わる時の温度変化をグラフで表すと下図のようになります。

状態変化と熱量の関係

横軸は熱を加えている時間を表しており、右に行くほど熱が加えられて物質の温度が高くなります。

そして、ここで覚えておいてほしいのが、グラフの①~⑤の各エリアでの物質の状態と融解熱蒸発熱という言葉なのですが、まず図について説明しますね。

上図では最初、固体の状態(左端)から、徐々に熱を加えられて気体になるのですが、例として、コップに入っている-10℃の氷(100g)を熱で溶かそうとする際のことをイメージしてください(下図)。

氷が水蒸気になるまでの熱の出入り

①…最初の①の状態では-10℃の氷が温められて、固体から液体に変わる0℃まで温度が上がっていきます。

②…そして、温度が0℃まで上がった時には固体が液体へと状態変化します。
イメージして欲しいのですが、コーヒーなどに氷を入れた時も、氷がすべて溶けるまでは決して飲み物が温まったりしませんよね
そのため、氷がすべて溶けるまでは物質の温度は上がらず、加えられた熱は融解熱という物質が融解する際に必要なエネルギーとして吸収されます

③…すべての氷が溶けて水になると、水がどんどん温められて、液体から気体に変わる100℃まで温度が上がっていきます。

上図の①から③までの氷が溶けて水になるまでのイメージは下図のような感じです。

氷が水になるまでのイメージ
②では氷がどんどん小さくなっていく感じです。



氷が水蒸気になるまでの熱の出入り

④…そして、温度が100℃まで上がった時には液体が気体へと状態変化します。
これも氷が水になる時と同じように、水がすべて水蒸気になるまでは決して水蒸気の温度は上がりません。そのため、水がすべて蒸発するまでは物質の温度は上がらず、加えられた熱は蒸発熱という物質が蒸発する際に必要なエネルギーとして吸収されます
⑤…すべての氷が蒸発して水蒸気になると、水蒸気が温められて温度が上がっていきます。

この図で覚えておいてほしいのは、固体から液体、液体から気体になる時には温度が上がらず、完全に物質の状態が変わってから温度が上がるという事を覚えておいてください。

また、融解熱、蒸発熱以外にも、物体が液体から固体になる時(凝固)の凝固熱など、それぞれの状態変化に「XX熱」というものもあるので、教科書などで調べてみてくださいね。

ちなみにですが、融解熱は物質が温度を上げる為に熱を吸収しますが、凝固熱は物質が自身の温度を下げるために熱を放出します

まとめると、物質が加熱された時の温度変化を示した図では状態変化が起こる時は温度が上がらず、融解熱、蒸発熱として吸収される

読んでくれてありがとう!!