なんとなくわかる高校化学

共有結合の結晶

【まとめ】分子結晶はファンデルワールス力が働いており、共有結合の結晶であるダイヤモンド、黒鉛はそれぞれ以下のような性質を持っている。
ダイヤモンド
・非常に固い
・融点が高い
・電気は通さない

黒鉛
・こするとはがれやすい
・融点が高い
・電気を通す

共有結合のでき方を見てもらいましたが、ここでは共有結合でできる物質の性質を見ていきたいと思います。

共有結合は2,3個など数個でつながる場合と何兆、何億という原子がつながってひとつのかたまりを作る場合の両方があるのですが、まずは原子が2,3個つながった分子を説明したいと思います。

共有結合のイメージ

原子が2,3個つながった分子の例としては水や塩素、二酸化炭素などがあり、これらは分子結晶と呼ばれます。

これらの物質の特徴としてはまず、分子間に非常に弱いファンデルワールス力(分子間力)という力が働いています。
※ファンデルワールス力というのは全ての分子に働いている非常に弱い電気的な力です


分子間力のイメージ

分子間力という力は金属結合やイオン結合のように強い力はないため、分子間力でできた塩素などは非常にもろく、すぐに気体なりやすい(沸点が低い)という特徴があります。

また、イオン結合のように電気的なつながりもないため、これらの物質は電気を通さないという特徴があります。



その一方で、原子が何兆、何億という原子がつながってできたひとつのかたまりの例としてはダイヤモンドや黒鉛(鉛筆の芯の材料)などがあり、これらは共有結合の結晶と呼ばれます。

ダイヤモンドと黒鉛の構造

上図に共有結合の結晶であるダイヤモンド、黒鉛の構造を示しましたが、見てもらってわかるようにダイアモンドと黒鉛では少し構造が違います

ダイアモンドは上下左右に(立体的に)しっかりと結合を作っているため、ダイヤモンドは結晶が固く、融点も高いですし、これらは共有結合でできているため、電気も通しません


その一方で黒鉛はいくつかの層を作るような形(層状)になっており、横方向に(平面に)は共有結合を作っていますが、上下には共有結合でなく、分子間力でつながっているだけです

黒鉛は見てもらうと炭素の価電子のうち3つは結合に使っていますが、1つは自由電子として持っているため、融点が高いというのはダイヤモンドと同じですが、電気を通し、こするとはがれやすいという性質があります
※この性質のため、鉛筆は紙にこすると黒鉛がはがれ落ちて、文字が欠けるのです。


分子結晶と共有結合の結晶はよくテストに出てきますし、ダイヤモンドと黒鉛の構造、性質の違いはよく聞かれるため、覚えておいてくださいね。

まとめると、分子結晶はファンデルワールス力が働いており、共有結合の結晶であるダイヤモンド、黒鉛はそれぞれ以下のような性質を持っている。
ダイヤモンド
・非常に固い
・融点が高い
・電気は通さない

黒鉛
・こするとはがれやすい
・融点が高い
・電気を通す

読んでくれてありがとう!!